石野 今日は有限会社ピクアさんにお邪魔して、末松一郎社長のお話をお伺いしています。
こちらに並んでいるサンプルが、御社の技術を使って作成したものですね。
こちらに並んでいるサンプルが、御社の技術を使って作成したものですね。
末松 はい。私どもは 「転写プリントの技術」 を提供する企業です。皆さんがお持ちのカラー
コピー機やパソコンのプリンタなどでプリントアウトした文字や画像を、お皿やコップ、木、プラス
チックなど、様々な素材の表面へ転写してオリジナルなアイテムが作れる商品をご提供します。
他にも、黒いトナーを金色や白色に変えて箔押しをしたり、コピーを金属エッチング用のマスクや、
スクリーン印刷用の版に利用するなど、応用技術も含め、25年にわたって研究を続けてきました。
製法特許も数多く所有しています。
コピー機やパソコンのプリンタなどでプリントアウトした文字や画像を、お皿やコップ、木、プラス
チックなど、様々な素材の表面へ転写してオリジナルなアイテムが作れる商品をご提供します。
他にも、黒いトナーを金色や白色に変えて箔押しをしたり、コピーを金属エッチング用のマスクや、
スクリーン印刷用の版に利用するなど、応用技術も含め、25年にわたって研究を続けてきました。
製法特許も数多く所有しています。
石野 このペットボトルのパッケージも、御社の技術で転写されたのですか?
末松 はい。熱で収縮するフィルムを使用しまして、誰もが簡単に転写できるようにしました。ペット
ボトルやアルミ缶のパッケージを制作するデザイン会社さんがサンプルを作成する際に活用されて
います。せっかくですから、実際に作業をお見せしながらご説明しましょう。
ボトルやアルミ缶のパッケージを制作するデザイン会社さんがサンプルを作成する際に活用されて
います。せっかくですから、実際に作業をお見せしながらご説明しましょう。
石野 ありがとうございます!うわ〜、専門技術の世界ですけど、面白そうです(笑)。
末松 まず、基本的な熱転写について。木の板で 「商売繁盛」 のお札を作ってみます。
まずパソコンでお好きなデザインを作りますよね。それを当社が用意する熱転写紙にプリント
アウトします。これを板に重ねて、弊社の開発した「PIQUAマルチプロセッサ」 に通します。この
装置はラミネートと同じ原理のもので、熱を加えてプレスするわけです。あとは、剥離液を塗って
シートだけを剥がせば出来上がりです。印刷された文字や画像の部分だけが残り、色も100%変わ
らないのが分かると思います。
アウトします。これを板に重ねて、弊社の開発した「PIQUAマルチプロセッサ」 に通します。この
装置はラミネートと同じ原理のもので、熱を加えてプレスするわけです。あとは、剥離液を塗って
シートだけを剥がせば出来上がりです。印刷された文字や画像の部分だけが残り、色も100%変わ
らないのが分かると思います。
石野 すごいですね! 本当に簡単にできますし、仕上がりも綺麗です。
末松 ご存知のようにプリンターのトナーインクは樹脂の粉でできていて、それに熱を加えて
溶かし、紙に定着させています。プリントアウトされたばかりの紙が温かいのはそのせいです。
それと同じ原理で、転写紙に再び熱を加えて木にインクを定着させ、剥離液で紙だけを剥がす
のです。
溶かし、紙に定着させています。プリントアウトされたばかりの紙が温かいのはそのせいです。
それと同じ原理で、転写紙に再び熱を加えて木にインクを定着させ、剥離液で紙だけを剥がす
のです。
石野 この転写紙や剥離液、そして 「PIQUAマルチプロセッサ」 も末松社長が考えられたもの
なのですか。
なのですか。
末松 そうです。熱を使う方法は最も基本的な転写方式ですが、他にも、粘着剤を使う方法が
あります。あと、このペットボトルには、今年秋から発売の 「リカールシート」 という転写用紙と
「リカール転写液」 という液体を使っています。「リカール」 は、あらゆる素材に転写できるのは
もちろん、熱転写よりも定着力が強くなりました。素材に直接印刷するのと同じ強度です。応用の
幅が広がるので大いに期待している商品です。
あります。あと、このペットボトルには、今年秋から発売の 「リカールシート」 という転写用紙と
「リカール転写液」 という液体を使っています。「リカール」 は、あらゆる素材に転写できるのは
もちろん、熱転写よりも定着力が強くなりました。素材に直接印刷するのと同じ強度です。応用の
幅が広がるので大いに期待している商品です。
石野 すごい開発力ですね。当然、末松社長は技術系のご出身ですよね?
末松 実は少し違うんです。社会人としてのスタートはリコーで、大学の専攻は機械工学でし
たから技術者として入社しましたが、新入社員研修で体験した営業の面白さにはまって、志願
して営業職に移ったのですよ。それから4年間勤務して独立し、プリントショップを開業しました。
その後リコー主催の 「OAアイデアコンテスト」 に応募して1位になりまして。
たから技術者として入社しましたが、新入社員研修で体験した営業の面白さにはまって、志願
して営業職に移ったのですよ。それから4年間勤務して独立し、プリントショップを開業しました。
その後リコー主催の 「OAアイデアコンテスト」 に応募して1位になりまして。
石野 どんなアイデアだったんですか?
末松 「カラーコピーや手描きの絵や文字が、絶対に消えない透明シールに変身する」
というアイデアです。それで特許を取りまして、「マジックタック」 という商品を出したのが
当社の始まりです。もう25年前になりますね。
というアイデアです。それで特許を取りまして、「マジックタック」 という商品を出したのが
当社の始まりです。もう25年前になりますね。
石野 それから今日までにたくさんの特許を取られているようですね。末松社長のアイ
デアの泉は、どこにあるのですか?
デアの泉は、どこにあるのですか?
末松 開発を楽しんでいるせいか、芋づる式にアイデアが浮かんできます。半分くらいは
商品化できないアイデアですけれども(笑)。 ただ注意しないといけないのは、お客様は
商品に完璧を求めます。いいかげんな商品を出すことだけはできません。もちろん、私も
根は技術畑の人間ですから、完璧な商品以外は世に出したくありません。そのことにこだ
わって続けてきたら、いつの間にか評価されるようになっていました。
商品化できないアイデアですけれども(笑)。 ただ注意しないといけないのは、お客様は
商品に完璧を求めます。いいかげんな商品を出すことだけはできません。もちろん、私も
根は技術畑の人間ですから、完璧な商品以外は世に出したくありません。そのことにこだ
わって続けてきたら、いつの間にか評価されるようになっていました。
石野 25年というのは素晴らしいキャリアですよ。この先も素晴らしいアイデアを実現されて
いってください。本日はありがとうございました
いってください。本日はありがとうございました